メスト・エジルの新疆ウイグル自治区に関する発言まとめ

メスト・エジルの新疆ウイグル自治区に関する発言まとめ

アーセナルのNo.10である、メスト・エジルがSNSで発信したコメントがフットボールメディア以外でも取り上げられている。

今回は、その騒動のまとめを作成してみた。

ご査収のほど宜しくお願いいたします。

エジル『仲間が強制収容所に送られている』

まず、始まりは13日投稿のこちらの内容。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Mesut Özil(@m10_official)がシェアした投稿

メスト・エジルのInstagram

コーランが焼かれ、モスクが閉鎖され、イスラム神学校も閉校。聖職者たちは次々に命を失っている。

兄弟(イスラム教徒)が強制収容所に送られている。

 

トルコ語で書かれているため、すべての内容を把握できてはいない。

どうやら、新疆ウイグル自治区で行われている弾圧に関して言及しているようだ。

 

なかなかデリケートな問題、というか中国は監視も強く、ウイグル民族の実態については情報が外へ漏れにくくなっている。

日本においても弾圧が行われているといった趣旨の報道はあるが、依然としてクローズドな状態であり、「闇」となっている。

 

そこに言及したアーセナルのエジル。

この発言がいろいろな波紋を呼んでいる。

賛否両論のエジルのコメント

イスタンブールで大行進『エジルよく言ってくれた!』

今日のイスタンブールでのデモ行進

『私たちの声を代弁してくれてありがとう!』

『そのとおり!ありがとうエジル!』という市民の声もある一方。

 

中国外交部『フェイクニュース流すな』

中国外交部のスポークスマン

メスト・エジルがウイグル自治区を訪問したことがあるかはわからないが、フェイクニュースに惑わされている。

根拠のない、虚偽の意見によって誤解をしているようだ。

エジルのウイグル自治区への訪問を歓迎する。

良心があるのならば、彼は善悪の区別をつけられ、客観性と公平な原則を守ることができる。

そうであれば、今とは違った新疆ウイグル自治区が見えてくるはずだ。

『嘘を垂れ流すな。自分で確認してくれ。来てもらったっていいんだぞ。』と中国政府側の意見もあり、真っ向から対立することに。

 

エジルのコメント後、アーセナル戦は放送中止に

中国国営放送『CCTV』は、アーセナル v マンチェスターシティの一戦を意図的に試合中止にした。

国営放送が動く事態にまで発展。

中国政府は相当、怒っているようだ。

 

アーセナル『クラブは関係ない』

言ってみれば、従業員の発言でこのような事態になってしまったアーセナル。

アーセナル公式の中国版で声明を発表。

メスト・エジルのコメントに関して

先の件について、Arsenal Football Clubはここで明確な声明を出さなければならない。

公開されていた内容は、すべてメスト・エジルの個人的な意見である。

フットボールクラブとしてのアーセナルは、常に政治に関与しないという原則を堅持している。

メスト・エジルの発言は、あくまで個人的見解に過ぎない。

cn.arsenal.com

クラブとしては、この問題に介入するつもりはないようだ。

ただ、UK版および英語版ではこうした声明は載せていない。

事の広がりから考えると、誠意に欠ける対応だが、これで終いでいいのだろうか。

 

アメリカ『中国のしていることは世界から隠せない』

アメリカをも巻き込むエジルの影響力。

ポンペオ国務長官も絡む事態に。

中国共産党のプロパガンダ放送局は、エジルとアーセナルの試合をシーズンを通して検閲できるが、真実は勝つ。

中国共産党は、ウイグル人や他の宗教の信者に対して行っている、言語道断な人権侵害を世界から隠すことはできない。

たしかにエジルの発言が契機となって、幅広い年齢層がこの件に関するニュースに触れたかもしれない。

中国を叩くには絶好の機会と見たか。

 

イギリス『言論と表現の自由を一貫して擁護』

英政府の報道官は今回の中国の行動に関して、このようにコメント。

言論と表現の自由を一貫して擁護しており、他の国々も同じように行動するよう求めている。

新疆ウイグル自治区の人権状況を深く憂慮しており、中国政府に対して、そして国連で、こうした問題を頻繁に提起している。

当たり障りのない回答で、その場をやり過ごしている。

 

中国のエジルに対する圧力が強まる

手始めにTVゲームでエジルを消去

今回の件があって、アーセナルのメスト・エジルが中国版PESから除外された。

出版社のNetEaseは、『中国のファンの気持ちを傷つけ、スポーツの愛と平和の精神を侵害した』とコメントしている。

 

コナミUKは、エジルのデータ除外についてコメントを拒否している。

 

中国のファンクラブを閉鎖

  • 中国のファンクラブ「M10」は閉鎖。
  • エジルのSNSはブロック、インターネットの検索からも消去。
  • ファンクラブの登録者数は、3万人。閉鎖され泣くものもいた。
  • エジルのコメントの趣旨は、この状況で声を上げないイスラム国家や政治家を批判することだった。
  • 結局、エジル自身が中国の敵とされてしまった。
  • 今回の件で、エジルの中国でのビジネスチャンスは消滅した。
  • 彼は金よりも倫理を選んだのだ。
  • NBAチームが中国批判に加担し、大変な目にあったこともあり、飛び火を恐れ距離を置いたアーセナル。
  • アーセナルの対応は、なにも珍しくない。
  • 中国からの投資に依存している、あるプレミアリーグのクラブは、選手に香港の事態について発信しないよう注意したくらいだ。

Ozil’s criticism of China caught Arsenal unaware but he knew the risks of speaking out as he is wiped from their internet

 

今に始まったことではない中国批判

メルセデス・ベンツ、ドルチェ&ガッバーナ, イケア、 マリオット ホテル、 ヒューストン・ロケッツ。

そして今回のメスト・エジル。

力のある中国資本。

参入しやすく、追い出しにくい。

しかし、少し扱いに​​くいという理由だけでこういった問題を無視していていいのだろうか。

 

金で動くフットボールの世界

中立な立場で、今回の件に介入しようとしないアーセナルフットボールクラブとFA。

なぜ、こういうスタンスなのだろうか。

それは、今や中国は巨大市場であるから。

 

資本主義の世の中で、このマーケットの長と喧嘩するわけにはいかないのである。

人権侵害についてコメントしないと発表したことで、アーセナルは非常に明快に政治に介入している
  • FIFAは、国際的な人権規範を尊重することを公に表明しているはずだ。
  • アーセナルの「中立」を装った無関心といい、対応は矛盾している。
  • 理由は簡単である。
  • 中国のプレミアリーグ放映権は、年間5億6千万ポンドにも値するからだ。
  • さらにグッズなどの収益金を考慮すると、中国から流れ込む金はさらに莫大になる。
  • アーセナルは、政治に関与していないと誤った主張をする代わりに、この機会を利用して人権問題に立ち向かうべきだ。

正義の面で言えば、真っ向から立ち向かって欲しい。

しかし、大きな金が動くフットボールの世界で、アーセナルひとりがマーケットリーダーと喧嘩したら…。

 

だからといって、「金がすべて」というアーセナルのスタンスもまた敵を作りそうだ。

英語版の公式ページでは中国版のコメントを載せないことからわかるように、事が大きくならないうちに鎮火させたいという気持ちが見え見えである。

 

おわりに

ヤヤ・トゥーレ『フットボールに集中すべき』

フットボーラーはフットボールに集中し、政治は政治家が行えばいい。

この発言により、多くの問題を引き付けてしまい、イスラム教徒としては複雑な心境だ。

エジルの選択は、間違っていたと思う。

フットボールのプレイとは、別に話題を作っているエジル。

『フットボーラーなんだから、フットボールだけやっとけ。』というのは、今のアーセナルの状況を見ると同意してしまいかねない。

 

今回のことがあり、新疆ウイグル自治区についての情報を漁ったが、核心に触れる部分は見事にシャットアウトしているようだった。

監視社会の色が濃い中国。

最近でもスマホアプリTik Tokで中国批判を行なったら見事にアカウントを消されてしまったことがニュースになっていた。(TikTok、中国非難動画を投稿した米少女のアカウント削除はミスだったとし、謝罪して復活

 

結局、有耶無耶でなにもなかったことになってしまうのだろうか。

アーセナルが立ち向かったら、どうなるのだろう。

中国は巨大マーケットだが、巨大すぎる故、もはやどのような影響を及ぼすのか検討もつかない。

 

 

ひとまず、以上!