【課題山積み】20/21シーズンプレビュー アーセナル編

【課題山積み】20/21シーズンプレビュー アーセナル編

さて、今日のアーセナルトピックスをみなさまと共有したく存じます。

とうとう開幕するプレミアリーグ。

ミケル・アルテタにとって初めてのフルシーズンが始まるわけだが、開幕前にシーズンプレビューを見てみよう。

Arsenal: Season Preview 2020-21

今日のプレミアリーグのプレビューは見てくれた?

アーセナル編。

19/20のアーセナルを振り返る

色々とキーワードが出てくる、昨シーズンのアーセナル。

まずは、アーセナルの19/20シーズンを振り返ろう。

 

ペペ、ティアニーら新戦力の獲得

昨夏の補強は『上出来』だったが、コストが膨大にかかってしまったことは否めない。

ワイドフォワード(WG)は長年、必要とされてきたものだったし、ニコラ・ペペの獲得は理にかなっていたものだったが、アーセナルは£25mほど、余計に払ってしまった。

ラウル・サンレヒに黒い噂

 

キーラン・ティアニーは怪我もあって、戦線復帰が遅れたものの、復帰後はファンの心を掴むことに成功。

18歳のウィリアン・サリバは獲得後、すぐにサンテティエンヌへローンに回って経験を積むことに。

ダヴィド・ルイスは、シュコドラン・ムスタフィの上位互換としてチェルシーから連れて来られたが、ウナイ・エメリが彼らを同時起用しないことを祈る羽目になった。

それでも、アーセナル2年目となったルーカス・トレイラ、ベルント・レノ、マテオ・ゲンドゥージがいることもあり、楽観的にシーズンを迎えることができたのではないだろうか。

 

ウナイ・エメリの2年目

そもそもの話になってしまうが、ウナイ・エメリ就任における懸念点は、アーセナルのディフェンス安定を引き換えに、アーセン・ヴェンゲルの特色であったファンキーなアタッキングパターンが犠牲になってしまうのではないかということだった。

実際は、ディフェンスを安定させることは出来ず、面白みに欠けたオフェンスを展開していくことになる。

 

これまで積み重ねてきたものに、よりアグレッシブなハイプレスが組み合わさるのかと思いきや、アーセナルはボールを支配する方法も、ボールの奪い方も何もかもを忘れ、結果として、エメリは解雇されることになる。

11月のことであった。(【在任18ヶ月】ウナイ・エメリ、アーセナル解雇

 

ミケル・アルテタ就任

シーズン途中の指揮官変更で難しいのは、守備構造の変更や方針を植え付けるだけのトレーニング時間を取れないことだ。

おまけにアルテタ就任時点で、PLトップ4フィニッシュは困難であり、優先度もFAカップに向いていたため、アルテタも不完全燃焼だったことだろう。

その中で少々驚きだったのは、ビッグ6を相手に結果を出し始めたこと。

リーグ戦でリヴァプール、FA杯ではシティチェルシーを倒し、コミュニティシールドで再びリヴァプールを破った

これは、アーセナルの新たな側面が垣間見えた瞬間だった。

 

20/21シーズンのアーセナル展望

問題は、この勢いをキープできるかどうかという点。

各項目ごとに見ていこう。

選手獲得(リクルート)

アーセナルのスクワッドは、ここしばらくの間、ミスフィットが続いていた。

才能はあるが、オバメヤンとラカゼットなどのせっかくのエリートプレイヤーはポジションが被ってしまっていたし、選手として一番脂が乗っている年齢とされる、24~27歳の選手はほとんどいない。

スクワッド構成の観点から見ても、ここ数年はごちゃごちゃしている印象を持たざるを得ない。

 

ディフェンスの強化

今夏のスクワッドで最も必要とされていたのは、センターバックのローテーションを組み直すことだったのかもしれない。

グアルディオラのスタイルを踏襲するのなら、アルテタには足が速く、ボールを捌けるCBが必要になるだろう。

ウィリアン・サリバは非常に若いが、この方程式の解になれる素質を持っているし、それはガブリエル・マガリャンイスも同様である。

とはいえ、年齢を考えるとこの2人がペアとして一緒にプレイすることは、今年はほとんどないだろう。

そうなると、どういったペアが成立するだろうか。

 

ムスタフィはリーグ再開後は有能なようにも映ったが、結局、シーズン終盤には元の状態に戻っている。

冷静に考えれば、『ムスタフィが有能だったのは一時的なものだった』と結論付けても良いかもしれない。

 

ソクラティスは、既に余剰戦力として見られていて、パブロ・マリについて、現状わかっているのは、左利きの長身CBということくらいだ。

 

ロブ・ホールディングは、ローンに出る可能性が濃厚で、トップレベルのCBとしては、パスとスピード共に要求を満たせずにいる。

 

そして、ダヴィド・ルイス。

彼のアーセナル初年度は、ミスとレッドカードに覆い尽くされていた。

 

新戦力となったガブリエルとサリバは、アーセナルの未来を担うだろう。

だが、それはまだ先の話といっていい。

 

中盤の構成力不足

中盤の構成もまた、不確実性を含んでいる。

アーセナルの中盤は、かなりスカスカだ。

 

ダニ・セバージョスの復帰は非常に大きいが、ペアとなるグラニト・ジャカは、俊敏性・機動性に欠けている。

トレイラとゲンドゥージは売却の可能性が高く、クラブはエジルも売りたがっているように見える。

 

そのため、フセム・アワール(Houssem Aouar)のような魅力的な選手を獲得したとしても、ジョー・ウィロックにはチャンスが与えられそうだし、ヘクター・ベレリンが移籍すれば、中盤のメイトランド・ナイルズはRBのファーストチョイスに収まることだろう。

 

ディフェンシブスタイル

アーセナルの中盤は攻撃の創造性を欠いており、今回の市場でこの問題を修正できるとは思えない。

アルテタ『創造性欠如の改善に向け、動いている』

 

しかし、エリートクリエイティブプレイヤーがいなくとも、トランジションやプレスを植え付けることで効率的にゴールを奪えることもある。

問題は、戦術を実行に移すことができる人員が居るかどうか、そして開幕までに決まり事を落とし込めるかどうかだ。

 

ただ、クロップのリヴァプールやポチェッティーノのスパーズも最初からプレスが成功していたわけではない。

そのため、シーズン序盤に上手くいかなくても、悲観することはない。

 

セットピースの改善

アーセナルのセットプランの脆弱性は、未だ改善されないでいる。

アーセナルの弱点克服に向け、試行錯誤のアルテタ

 

この部門に関しては、アンドレアス・ジョージソン(Andreas Georgson)が指揮を執るようだ。

コーナーキックのたびにヒヤヒヤしなくなれば、成功と言えるだろう。

アルテタ・アーセナル、スタッフ刷新のお知らせ

 

リードを保てないアーセナル

この項目は、昨季のアーセナルにおける重大な問題点の一つであった。

アーセナルはリード時、リーグワースト4の失点期待値を記録してしまっている。

 

上位6チームは、揃ってリード時に強さを発揮しており、まさに正反対のスタッツを残している。

これをわかりやすくいうと『アーセナルは1ゴールリード時、降格圏内のチームクオリティに様変わりする』ということになる。

今季、アーセナルが上を目指すのであれば、この項目は何としても改善しなければならない。

 

総評

楽観的に言うのであれば、FAカップ並びにトップ6からの勝利を見て、良い傾向だと言えるだろう。

また、選手が違うにしてもアルテタがペップ・シティと同等のディフェンス構築を行ってくれると期待するかもしれない。

 

対して、悲観的に言うと、アルテタ・アーセナルはエメリの頃と変わらず、平均的なスタッツしか残せていない。

2016/17シーズン以降、スタッツ上では何も改善されていないのだから、良くなっていないと結論付けることができる。

 

ただ実際に試合を見ると、エメリの頃よりも良いプロセスを歩んでいると思うのが自然だろう。

アーセナルのトップ4チャレンジは、チェルシーの大型補強を見ると運の要素も大きく関わってきそうだ。

それでも、決断を誤らなければトップ6は堅いだろう。

Arsenal: Season Preview 2020-21

 

おわりに

こう羅列されると、改めてエメリのときから選手の顔ぶれは変わっていないのだと痛感する。

そして、マネジャーの手腕の大きさを実感する。

 

10月まで今夏の移籍市場はオープンになっているが、PLは明日には開幕だ。

アルテタが初戦のフラム戦をどういった布陣で挑むのか、新生スタッフ陣はチームルールの植え付けに成功したのか、良いスタートを切ってもらいたいものだ。

Fulham v Arsenal (A)
9月12日 (土曜日)⋅20:30~22:15

 

 

ひとまず、以上!